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交流磁気治療器開発者のラストメッセージ

私、矢崎は、磁気治療の普及を「使命」と思っております。
なぜこのような使命をもつようになったのか、
それには二人の方との出あいがあります。

一人は磁気治療研究の第一人者だった
医学博士 中川恭一先生

もう一人は交流磁気治療器を開発者した
石渡弘三氏です。

残念なことにお二人とも故人です。
が、幸いなことに私は生前お二方から直接
磁気治療について指導を受けることができました。
かたや研究者として、かたや開発者として
お二人は最後の最後まで磁気治療の普及に
命を燃やし続けました。

中川恭一先生の功績につきましては
磁気治療の歴史ならびに磁気治療の種類の方で
紹介してまいりますが
ここでは、交流磁気開発者 石渡弘三氏の
ラストメッセージをお伝えしたいと思います。


 

序章「蟷螂(とうろう)の斧」であっても

西洋医学で張りめぐらされた現代医療行政のもとでは、新しい健康法や治療法の可能性をどんなに叫んでみても、所詮は蟷螂の斧かもしれない。

 

生後三十七日で脳出血を起こした長男、手術の失敗、失敗で計四回も開腹手術をされた妻、そして自分自身の糖尿病。もし、あのとき現代医療に身を任せたままだったら、私の一家は全滅するところだった。

 

そうしたまさに身を切るような思いから出発し開発した交流磁気治療器も、多くの先生方のご協力により長い臨床実験を経て、厚生省の認可を得ることができた。この治療器をなんとか全国の家庭に定着させて、病気に苦しむ不幸な人を、一人でも多く救っていきたい。そんな思いの中で、私は普及活動を続けてきた。

 老人のたわごとと言われても、素人が何を言うかと笑ってくれてもいい。幸いなことに同志は増え、全国に展開しつつある健康創りの愛の輪が、少しずつではあるが広がりつつある。これらの同志のためにも、私たちの歩んできた道を書き残し、次代への贈りものにしたい。そんな思いを込めて、本書を著した次第である。

この話をお読みになった方々にとって、真の健康について考えていただく糸口になれば、私としてはこれに勝る喜びはない。

我が子を救いたい一心で

初めての子供が生まれる。

その日を待つ心のときめきは、五十年たった今でもはっきりと思い出すことができる。天にも昇るうれしさの反面、いいようのない不安・・・五十年前、そんな揺れ動く思いで私は子供の誕生を待っていた。

 

「おぎゃー」と生まれた息子は四千gを超える丸々とした元気な赤ちゃんだった。一家中が喜びに沸き立った。

 どこにでもある幸せな家族・・・たったの一ヶ月しか続かなかったけれど・・・。

悲しみは、ささいな予兆から始まった。生後三十七日目、息子は高熱に見舞われ、夜中にピクビクけいれんを始めた。

近所の医者に連れていくと風邪という診断で、熱冷ましの注射を打ってくれた。その結果、熱は下がったのだが、しかしけいれんは一向におさまらない。

今でこそ、けいれんは全部脳に関係があるということがわかっているが、当時はそんなことは医者にも、まして素人の私にもわからなかった。

 

それから病院を転々とまわったが、どこに行っても原因がわからない。そこで再び、私の勤務先関係の病院に行ったのである。小児科の医者は、「脊髄から水をとってみよう」といって、その水を調べた。その水の色は明らかな出血を示していた。発病から一週間目のときである。

 

息子は四十日ほどの入院で命は取り止めたものの、左半身に麻痺を残し、言語・知能障害、それに一日数回、呼吸が一時止まるほどのけいれん発作が後遺症として残った。

現在では、生後間もない赤ちゃんの脳出血は、ビタミンKの不足ということがわかっている。それでも健全に生れながら、一ヶ月前後で脳出血を起こす赤ちゃんは、今でも毎年五〜六百人いるそうである。そのうち三分の一は亡くなり、三分の一は元気になり、残りの三分の一は、私の息子同様に重い後遺性に悩み苦しんでいる。誕生直後と一ヶ月後に小さじ一杯のシロップを飲むことで予防できる病気だ。その知識がなかったから、私と妻は、終わりのない後遺症との戦いに挑むことになった。

 

少しでも良くなればと病院を転々としたが、検査、検査の連続で息子の身体を苦しめるだけ、結局どこへ行っても、治療方法は抗けいれん剤とリハビリしかなかった。抗けいれん剤は、薬を増やせば身体がくたくたになる、かといって減らせば連続の発作を起こしてしまうという厄介な薬だ。薬の副作用が次々と息子の身体を蝕んだ。

まず全身に及ぶ湿疹やおでき、何日もなにも食べられなくなるような食欲不振、イライラからくる錯乱状態等に悩まされるようになった。全身がやせ細り、体は化膿のうみだらけ、暴れて自分自身を傷つけるため、あざや傷も消えることがない。

あまりに暴れ方がひどいので、時にはひもでしばって、それ以上自分を傷つけないようにもした。

 

このような状態の時にけいれん発作が起こり、万が一のことがあったら、「まるで家族で虐待していたみたいね」と、妻はやりきれない思いを口にした。

瀕死の妻に西洋医学の限界を知る

障害のある息子、病弱な私の母の介護で手一杯なはずなのに、働き者の妻は、下宿をやったり、内職の洋裁をやったりと、働き尽くめの毎日を過ごしていた。私自身も電電公社の仕事のかたわら、深夜にも及ぶアルバイトもしていたので、妻の身体が次第に蝕まれていたなどとは、気づきようにもなかった。

思えば高度成長のあの時代、みんなが生きることに必死だったのだ。

 

そんな張り詰めていた糸が切れてしまったのは、今思えば私の母の死がきっかけだと思う。

今だからよくわかるが、ストレスというのはかかり続けている時よりも、途切れた時に心身を損ねる。

姑を送ったその安心からふと気を抜いたとき、妻の体調不調が始まった。

 

始まりは子宮からの異常出血だった。婦人科部長の診断は、「このまま放置するとガンになる恐れがあるから子宮を取った方がいいでしょう……」 というものだった。

埼玉県で起きた富士見産婦人科病院の例もあるが、素人が専門家に、「ガンになるから取りなさい」といわれたら、従わざるをえないのではないだろうか。それほどに 「ガン」 という言葉のもつインパクトは大きかった。

 

妻は子宮摘出の手術を受け、術後三十五日ほど入院して帰宅した。ところが、帰ってきてからどうも様子がおかしい。

私がいろいろ話を聞くと、小水が漏れるのだという。しかもその小水が、尿道から漏れるのではなく、膣から漏れるというのだ。

 

これでは話にならないというので、ただちに再入院させた。ところが婦人科では再手術ができないと言うばかりで、何の処置もされない。

 今でこそ医療ミスという言葉があるが、昭和四十年代は医師が隠そうと思えば、患者は泣き寝入りするしかなかったのた。

 世間的には名医で通っていた医師が「手術は無理」と言われ、諦めかけた私に妻は

 「私は死にたくない。あの子を残して死ぬわけにいかない」

と言い張った。

もう時効だから話すが、私はその夜、懐剣を胸ポケットに入れて、担当医師に迫ったのだ。「だめだ」と言われたら刺し違える覚悟だった。

 

この直談判の末、妻の担当は、婦人科から泌尿器科に変わり、再手術が行なわれた。

手術は、朝の八時に予備麻酔がかけられ、手術室から出てきたのが夕方の五時という長時間に及ぶものだった。

しかし、幸いなことに一命だけは取りとめ、退院することができた。

だがその後、妻の体調はいっこうによくならない。血圧が不安定で、頭重・いらいら・疲労感・不眠などを訴える。

妻はそのうち起き上がれなくなってしまった。

 

そこで、三度目の入院をして調べてもらったところ、右の腎臓がまったく動いていないことがわかった。これは明らかに二度の手術の失敗によるものだった。そのために左の腎臓に負担がかかるので、右の腎臓をとらなければ駄目だということになった。

再び諦めかけた私に、妻は、「私は決して諦めない」といって、三度目の手術台に上がっていった。

手術の翌日の夕方、私は、妻の様子をみに病院に寄ってみた。妻の顔色がどうも黄色くみえる。私がみた眼にも明らかに黄症の症状を示していた。

私はすぐ担当の医師のところに相談にいった。その結果、内臓に異常があるからもう一度切らせてくれということだった。そして、なんと都合四回目の開腹手術が行なわれたのである……

 

こんなに短期間に連続して手術をすれば、元がどんな丈夫な人でも身体に変調をきたす。

妻はその後、退院してからも、常に便秘、下半身の冷え、不眠、食欲不振、血圧不安定を訴えるようになった。

自分自身の糖尿病で薬害を知る

病はさらに、私自身にも降りかかる。

「子供のために」と夜中まで働き、部下たちを誘っては一升酒を飲み、ストレスが溜まればハイライトを一日四箱以上も吸い、「スタミナをつけなくては」と朝から肉を食べる・・・高度成長の時代、それが当たり前だったように、私も馬車馬のように働き、遊んだ。

そんな豪壮な生き様が自分にあっていると信じていた。

 

ある日、言い様のない疲労感が私を襲う。

あわてて受けた検診で、空腹時血糖値が四百以上であることがわかった。当然、即入院を命じられた。

仕事を言い訳に入院を固辞すると、ジメリンという血糖降下剤を処方された。

薬は血糖値を下げた。

だが、これはあくまで薬で下げたのであって、数値そのものはよくなっても病気が治ったわけではない。その証拠に、薬をやめたとたん数値はすぐ戻ってしまう。

 

よく医者は、糖尿病にかかった人に、「薬は一生飲み続けなければ駄目ですよ」というが、これは薬を飲み続けなければ、数値を正常に保てないからである。

糖尿病を根本から完治させるためには、すい臓からインスリンというホルモンが出て、血糖を調整してくれなければならない。

薬で血糖を無理やりさげても、本質的なものはなにも治っていない。

こうした対症療法の真の恐ろしさは、人間の体を薬漬けの状態にしてしまうことだ。その結果もたらされるのが薬害である。この薬害については、田村豊幸氏の著書『薬は毒だ』(農山漁村文化協会刊)を読むと、ふだん私たちが何気なく用いている風邪薬、胃薬、強壮剤等が、どれだけ人体をむしばみ、副作用をもたらすのかがよくわかる。私は薬害の怖さは、いくら強調しても強調しすぎることはないと思う。

私自身が薬害について身をもって体験しているからだ。

 

ジメリンという血糖降下剤を一日三錠ずつ飲んでいるうちに、身体に異常が起きてきたのである。

それはまず、身体がどんどん萎縮する症状から始まった。五十肩が両肩に来た状態で、いままで楽に回っていた手が上にあがらなくなり、後にも回らなくなった。そのうち夜になると、全身に痛みがピーツと走る。それは、我慢強い私が飛び起きるほどの痛さだった。

 

そのとき私が知ったのは、人間というのは、本能的に痛いところを手で撫でているということだった。これは血液の流れ、血行をよくしてやれば、痛みがおさまるということを、無意識のうちに知っているためではないかと思った。

この記憶は、後に「血行改善が病気を治す」という発想の原点になる。

しかし当時の私には、自分で撫でるしか痛みを和らげる方法はなく、何が原因で痛みが生じているかなど知るよしもなかった。

自然治癒力を高めるために

西洋医学では治療できない、西洋医学は症状を抑える対症療法にすぎない・・・試行錯誤の果てに、いきついた結論だった。

 

西洋がダメなら東洋と 漢方薬、指圧、お灸など試した。しかし、東洋医学は五十の手習いには難しすぎた。

それでは民間療法と、自然食、健康食品、健康機器・・・いいと言われれば手当たり次第に何でも試した。素人の手習いの悲しさか、どれも私たち一家を地獄から救う手立てにはならなかった。

どれもが決定打にはならなかったが、そこから出た結論は、病気を治し、健康を創るということは、医者でも薬でも健康食品でも健康機器でもないということだった。

 

では、なにが治すのか。

それは誰もが生れながらにもっている「自然治癒力」なのである。

 

自然治癒力とは、もっと簡単にいうと、体力である。そしてこの体力のもとになるのが、血液であり、体液なのである。

この血液・体液がきれいで力があり、しかもサラサラしている人が、自然治癒力の高い人なのである。

 

自然治癒力とは、たとえば一軒の家の中に五人の家族がいて、そのうちの一人が風邪のウイルスを持ちこんだとする。そのとき風邪をひかない人が自然治癒力の高い人、すなわち体力のある人、ということになる。

この自然治癒力の高い人が、いくつになっても健康なのである。

健康な体というのは、なにもプロレスラーなどのような筋骨隆々たる体を意味しているわけではない。外面ではなく内面、すなわち体は小さくても内臓が丈夫で、いくら働いても疲れない。たとえ疲れても一晩眠れば、翌日はケロッとして働くことができる。そういう体をいうのである。そういう人こそ、自然治癒力のレベルが高い体であるということができる。

 

対症療法では生活習慣病は治せない

 

いま日本は、世界史上でもかつて例のないほど急速な勢いで高齢化社会に突入している。長寿それ自体は決して悪いことではない。ただそれには条件がある……。その条件とは「心身ともに健康」ということである。寝たきり老人となって、家族にすら疎んじられながら生きていることは、死ぬことよりも辛い。人は元気なときには健康の有り難さがわからない。病気になって初めて、いかに健康が大事なものかを悟るのである。

私のように家族が難病や重い病気になり、自分自身も重い糖尿病で苦しんだ体験をした者には、そのことが嫌というほどわかる。その痛みが私をこうして、この医療の世界に導いたといっても過言ではない。

 

現在の慢性疾患といわれる生活習慣病には、現代医学はほとんど無力だ。その証拠に、これらの生活習慣病は、毎年数多くの新薬や治療法が発見されているにもかかわらず、いっこうに患者の数が減らない。いや減るどころかむしろ増加の一途をたどっている。

しかも、いまや大人だけでなく、子供にまで糖尿病や高血圧という病気が現われている。

医者と薬に頼りすぎてはいけない

私はこの本の書くにあたって、これだけは言っておきたい。

それは、あなたが医者と薬に頼りすぎるなら、死ぬまで本当の意味での健康にはなれないということである。

とくに生活習慣病患者の場合は、あなた自身が病気の原因をそのままにしたままの、長い間の薬の使用が、知らず知らずの間に肝臓等の内臓を痛めつけ、それが余病となって二つも三つも合併症を引き起こし、その結果、自分でもなんのために数多くの薬を飲まされているのかわからなくなっていることが多い、ということだ。

 

たとえば、自律神経失調症という病気がある。自律神経は人間が無意識のうちに働いてくれているもので、意識してコントロールしているものではない。食べ物を胃で消化したり、血液を心臓が送り出したり、あるいは腎臓・肝臓・膵臓・脾臓、すべて自律神経の命令を受けていないものはないといっても過言ではない。

 

この自律神経の働きのなかで、とくに重要なのは、全身の物質代謝や心臓の働きに関係のある甲状腺ホルモン、副腎から出る副腎皮質ホルモンやインスリンというホルモンなど、そういうホルモンの分泌は、この自律神経が関連してやっていることだ。

 

ところが現代人の多くは、この自律神経が狂ってしまっている。だから胃薬や滋養強壮剤が売れるのである。

しかし、これらはすべて本末転倒である。いくら胃薬を飲んでも、自律神経のバランスが崩れている限り、本当の意味で胃腸の調子を整えることはできない。

 

現代医学では、この自律神経失調症という診断が下されると、精神安定剤をくれる。

これを飲むと、一時的に神経が麻痺し、ぼやっとする。ぼやっとすれば、なにも考えなくていいだろうという発想なのである。

私に言わせれば、これは大間違いである。自律神経が失調しているというのは、ストレスやなにかで、脳の血行が悪くなっているからなのである。この脳の血液の流れをよくしさえすれば、この病気はたちまちよくなるのである。

 

では、どうすれば脳の血行がよくなるのか。それは、本書を読み進めていただければ、よくわかるはずである。

いまの現代医学では、残念ながら現代病・生活習慣病を完治させることはできない。そしてこれから、本当の意味での高齢化社会に突入しようとしている現在、この種の慢性病が激増することは必至である。これを各個人のレベルで防いでいくには、一体どうしたらいいのか。

本書は、そのための具体的な提言としてどなたにもわかりやすくまとめたつもりである。

私がここで書いたことは、すべて私自身が実際に体験したことである。私の体験があなたの健康の一助になればと、切に願うものである。

磁気の不足が慢性的な持病をもたらす

私が初めて磁気のパワー、それが人体に影響力をもっているということを知ったのは、数十年以上も前のことである。

私は大正九年生まれだが、私たちの年代の母親というのは、だれも和裁をやったものだ。私の母親もやはり和裁が好きで、年中和裁をやっていた。ただこの和裁は、根を詰めると、かならず肩のこりをもたらす。私の母もよく、「肩がこった、こった」といっていた。私もひまなときは、よく肩叩きをしたものである。

そんなある日、母に、「いい磁気のバンドが出たから買ってきてくれないか……」と言われ、早速バンドを買ってきて母の左腕にはめてやると、肩こりがとれるというのである。

それが、私が磁気と出会ったきっかけだった。

 

それ以来、すっかり忘れていた磁気バンドのことを思い出したのは、母の遺品を片付けている時のことだった。

母の鏡台から、あの磁気のバンドがでてきたのだ。懐かしく思いながら、腕にはめてみると、すっと肩が楽になった。

不思議な力に引き寄せられるように、私は磁気の勉強を始めたのである。

 

いろいろと磁気に関する資料を読んでいるうちに、磁気の影響する範囲を「磁場」といい、その磁場の部分を血液が流れると、その血液に磁気が影響して、微弱な電気を発生させ、その微弱な電流が血液のイオン化を促進し、それが血行をよくして肩のこりをとるということがわかったのである。

ここで磁場というのは、磁力線の存在する場所のこと。磁力線とは、磁力の方向を表わす曲線のことである。

 

そのとき初めて、目にみえない磁気の存在を知る。

 

この磁気が生体に与える効果の素晴らしさは、血液のイオン化を促進させるだけでなく、直接自律神経に働きかけ、自律神経のバランスを整えるところにある。

自律神経が血液の循環をはじめ、消化、代謝、生殖など生命を維持するうえでの基本的な機能の調整をつかさどっている以上、これが調えられれば、ほとんどの病気がよくなるというのも、ある意味では当然であろう。

これが、生体に磁気を流すことによって健康を得る基本原理だ。

0・五ガウスの神秘

われわれ人間を含む地球上のあらゆる生物は、すべて磁気の影響を受けている。それは、地球そのものが巨大なひとつの磁石だからである。地球が磁石である以上、当然、地球の内部と地表に磁力線が通っている。

磁力線の通っている場所を磁場といい、その磁場の強さを表わす単位をガウスというが、地球の磁場の強さは、場所や環境によって微妙に異なる。

 

たとえば、極地では0・六ガウスあるが、赤道附近になると0・三ガウス、日本周辺では約0・五ガウスといわれている。

そして、最近とくに問題になっているのが、私たちが日常生活を送っている環境が、磁場を減少させているということだ。

 

磁気治療の第一人者 中川恭一博士の調査では、戸外で0・五ガウスある地磁気が、自動車の内部や鉄筋コンクリートの建物の中では、約四十〜.五十%も減少することがわかっている。

 

中川博士は、著書『磁気健康法』(実業之日本社)で、そのことを次のように記している。

 

「地磁気の自然減少については、シロウトの私が測定するわけにはいかないが、環境磁場については、実際に自分でガウスメータという測定器を用いて調べた結果、現代人には磁気欠乏なる現象があるということがはっきりした。磁気不足が現代病である自律神経失調症や不定愁訴症候群など一部原因となっているのではあるまいか……

 

実際、われわれの生活を振り返ってみると、いかに現代人が磁気をさえぎる空間の中で生活しているかがわかる。マンション、オフィス、車・電車等われわれの生活はすべて、磁気を半減させる鉄に囲まれているといっても過言ではない。

短期間ならいざ知らず、毎日このような環境の中におれば、知らず知らずの間に、身体に最低限必要な磁気が欠乏し、身体に変調をきたすのもある意味で当然といえよう。

 

これを防ぐには、意識的に磁気を体内に補充してやることである。そうすることにより、神経系統を含め、身体全体を活性化することができる。

 

人間の身体は電気で動いている

ある専門家は、「人間が生存しているということは、複雑な電気的変化の組み合わせである」とまで断言している。

それほど人間と電気というものは密接な関係がある。たとえば心電図は、人体に電極をつけて、心臓から発生する電気の変動を記録したものだ。また、スポーツ医学の研究に欠かすことのできない筋電図は、筋肉に発生する電気の変化を、脳波は脳の活動に付随して起こる電気の変化を、それぞれ記録したものである。

 

電気と磁気は、ある意味では表裏一体の関係にある。

 

そもそも私が「交流磁気治療器」の開発に成功したのも、旧電々公社の自動電話交換機の技術者として育ち、電気と磁石の関係を熟知していたからともいえる。

 

永久磁石の腕バンド、指輪、マットレス、腹巻きなどこれらの磁気治療器は、いずれも血液が、その小さな磁場を流れることによって作用が始まるわけである。

私は、永久磁石で効果があるのなら、私がやっていた電気の世界で磁場を起こしたら、もっと効果のあるものができるのではないかと考えた。

つまり、直流の電気を流すと永久磁石のようにN極S極しかできないが、家庭に来ている交流を流したら変動する磁場を起こすことができるのではないか、と考えたのだ。

そして、二つの電磁石をつくっておいて、片方にN極、もう片方にS極を同時に発生させて、この両方の間に磁気を飛ばして、それを体内に送り込んでやれば、血液が流れる流れないにかかわらず、体内に電気を起こすことができる。

人体というのは導体であるから、それは当然起こるはずだと考えたのが、最初の一歩だった。

 

試行錯誤の末、ついに交流磁気治療器の試作品が完成した。

交流磁気治療器の効果

「交流磁気治療器」が他の磁気治療器と比べて、即効性や効果の範囲が広く大きいのは、血液の流れの善し悪しに関係なく、人体に電気を発生させることができるからなのである。

 

これを磁気の検知器で測定すると、かなり広範囲に磁気を飛ばしていることがわかる。

従って、これを身体に当てると、磁気が完全に体内を突き抜ける。

たとえば、腹に当てると、腹部を抜けて背中にまで達する。

枕にして頭を乗せると、頭の中も完全に突き抜けるのである。

 

ここが永久磁石の治療器と根本的に違うところなのである。

 

永久磁石は、体の中を血液が流れたときだけに作用する。逆に言えば、血液の流れの悪い血行不良のところでは作用しない。

 

ところが私が開発した交流磁気治療器は、血液が流れに関係なく、体内に電気を起こし、血行をよくする。

 

東洋医学では病の原因といわれる血(おけつ)を改善できる、しかも体の深部までだ。

私の心は、交流磁気治療器の未知なる可能性に震えた。

 

家族に健康が戻ってきた

 

早速、試作品を息子に試してみた。

まず歯が埋もれるほど腫れていた歯茎の腫れがおさまり、埋もれていた歯が見えるようになってきた。

次に肝臓に当ててみると、全身を覆う湿疹が薄紙をはがすように良くなった。

食欲不振の時に胃に当ててみると、食欲がでてきた。

便秘の時には磁気の上に座らせておくと、自分で勝手にタイマーを入れ、それまでは排便の度に出血をしていたが、排便が楽になった。

それと不思議なことに、一日ずっと座ったままで生活しているのに足の筋肉がなえることがない。

またそれまでは萎縮しっぱなしであった左の手の指が、開き、ものをしっかり握れるようになってきた。

もう一つ、介護する側にとって幸いなことに、他の家族と同じだけ食べ、運動はまったくしないのにまったく太らない。

精神面では、あんなに暴れていたのが嘘のように情緒が安定してきた。

 

妻は妻で、最初は手術した患部にかけた。また冷えを取るため足の裏に当てた。

当時は気づかなかったが、結果的に「湧泉」という腎臓のツボに当たり、一つになった腎臓を助けることになる。

いつの間にか、冷えが取れ、便秘がよくなり、よく眠れるようになった。

試しに頭に当ててみたところ、血圧も安定してきたのだ。

このことにより、私は頭部に当てることが、自律神経を安定させると直感した。

 

私自身は、糖尿病はすい臓が何らかの理由で機能不全に陥っているのだろうと考えて、上腹部を両側からはさんで当てた。妻を手本に頭にも当て始めた。

 

交流磁気治療と並行して、徹底した食事の改善も行った。

 

息子の便秘解消と薬害で苦しむ肝臓をこれ以上いためないためにと、主食は玄米、それに馬に食わせるほどと笑われそうな量、質とともに充実した旬の野菜料理、かかさないのは豆料理と芋料理、それにこれも旬の魚、肉は良質の鶏肉を少量食べた。

 

交流磁気と食事改善が、息子だけでなく、妻を四度にわたる開腹手術の後遺症から、そして私自身を糖尿病から救うことになる。

 

私の唯一の悔いは、「もっと早くこの治療器を作っていたら息子の知能ももう少し進んだのではないか」ということだ。自分の子が無理ならば、ひとりでも同じ境遇の子供を救ってあげたい・・・そんな想いから、「素人には無理だ」と誰からもいわれた厚生省の認可に挑むことになる。

交流磁気治療器 認可へ道

磁気治療器というと、体に装着するものというイメージが強かったのは、私が開発した交流磁気治療器が出現するまでは、圧倒的に永久磁石の治療器が多かったからである。

 

永久磁石を使った治療器の歴史は古く、中川博士が調べたところによると、昭和二十九年頃に、磁気を帯びた指輪が市販されていたということである。ただ当時は、医学的な根拠もなく、また現在のような薬事法による規制もなかったために、いわゆる民間療法の類にすぎないものだった。   

 

だが、昭和三十六年七月より、磁気を応用した治療器は、厚生大臣の製造認可を受けなければ、作って販売することができなくなった。

逆に言えば、この規制が生まれたことにより、磁気治療器そのものが社会的に認知され、ひとつの巨大な医療産業市場をつくりだしたともいえる。

 

私が交流磁気治療器を開発するについて、もっとも苦労したのが、この薬事法の規制をクリアすることであった。この認可をもらうためには、最低でも二つの病院の臨床データを添えて、厚生省に提出しなければならない。

大メーカーなら簡単にできることも、私のような電々公社を退職した一介の技術屋がやるとなると、それは容易なことではない。

 

たとえば、あのガンの特効薬といわれた丸山ワクチンが、いまだに薬事法をクリアできないでいるのをみても、いかにこの規制を突破することが難しいことか、おわかりになるであろう。

神経機能を高める交流磁気療法

私は、当初この「交流磁気治療器」を身内のものだけに使っていた。そして、その効果のほどをある程度つかんでから中川恭一博士に臨床実験をお願いしたのである。そして、治療器の臨床テストが進むにつれて、私が予想していた以上に効果の及ぶ範囲が広いことがわかってきたのである。

たとえば、てんかんという病気がある。

その症状は、急に意識を失って倒れ、全身のけいれんを起こすものから、意識は一時的に失うが、けいれんを全く起さないものまである。

 

てんかんの原因については、脳腫瘍や脳の損傷が原因になっている場合と、原因不明の真性てんかんと呼ばれるものがある。

 

中川博士と私が交流磁気治療器の臨床テストを進めていた昭和五十四年四月五日、中川博士のもとに、北海道から、ひとりのおばあさんが、九歳になる男の子の孫を連れて上京してきた。この男の子がてんかんだった。

おばあさんは、この子が四歳半過ぎから、てんかんの発作に見舞われ、現在は強い薬の力で押えているが、いずれ薬の副作用で体がダメになるのではないかと心配していた。事実、担当の医師は「あと三年も生きればいい方ではないか」といったという。

このおばあさんが中川博士を訪ねてきたのは、博士が磁気治療をやっているという新聞記事を読んで、まさに「溺れる者藁をもつかむ」心境で上京してきたのだった。

中川博士にとっても、てんかんは専門外のことで困ったなと思ったとき、ふと浮かんだのが治験中の交流磁気治療器のことだった。

そのとき私のもとには、試作品が一台あった……

博士は、おばあさんに、治療器の使用上の注意を懇切丁寧に教えて、その試作品を渡したのである。

その後、中川博士のもとに何度となくおばあさんから経過報告の手紙が寄せられた。

いずれの手紙も、寝つきがよくなった。食欲が旺盛になった等々の治療器の使用結果の良好なことが書かれてあったのである。

そして、中川博士のもとに寄せられた最後の手紙は次のようなものであったという。

以下『続・磁気健康法』 (実業之日本社刊) より……「(前略) 二年前新聞を頼りに、先生をおたずねしたことが、思い出されます。あの頃も、旅行から帰って体調をくずして、一ヶ月くらいフラフラしておりました。それで学校の先生からも苦情が出るし、三年生は特別クラスですねと申されまして、思い余って初めて一人で上京したのでした。誰の紹介もなくエライ先生が私のような田舎者にお会いして下さるか不安で、胸も頭も一杯でしたが、なんとしても孫を一人前の人間にしなければ死んだほうがまし、死んだ気になったらどんなことでもと思いました。(中略)

のびのび育つ孫を見て、いつも話しております。彼も間もなく五年生です。四年三ヶ月飲んだ薬の副作用もありまして、なかなかと思っておりましたが、今では他の子どもさんと変わりなく、日曜日には、朝、車で近くのスキー場に送っていき、夕方連れに行きます。リフトに何回も乗り、真黒になって遊んでいます。(以下略)」

担当の医師が、あと三年の命といっていた子供が、スキー焼けするほど元気に遊べるようになったのである。

 

私は、この手紙を中川博士から見せられたとき、この治療器は、たんに肩こりや腰痛だけでなく、難病の一種とされている脳の病気、神経系統の機能も高める効果があることを確信したのであった。

事実その後、中川博士は、知人の老母が八十歳を過ぎた頃から精神障害を起こして困っていたのを見かねて、交流磁気治療器を使って回復させた体験も、前述の著書の中で記している。

高齢化社会が到来すれば、この種の老人性の精神障害は激増する一方であろう。それはとうてい各個人の手に負えるものではない。いずれは社会問題になることは必至である。そうなったとき、私はこの交流磁気治療器の果たす役割が一段と大きくなることを確信している。

 

そして、努力に努力を重ねた結果、六年間の歳月を経て、交流磁気治療器はついに厚生省の認可を得たのだ。

原因不明の病は磁気不足がもたらしている

中川博士は、医師がもてあます病気の数々として、次のような症例を挙げている。

肩こり、腰痛、頸肩腕症候群、習慣性の便秘、不眠症、頭痛や頭重感、原因不明の胸痛、手足の不定の痛み、背中の痛み、原因不明のめまい、足のだるさ、その他、自律神経失調症、不定愁訴等々である。

これらの病気の多くは、検査をしても容易にその原因をつかめない。

医師としては 「気のせいではないですか」 といいたいところだろうが、そうもいえないので、いろいろ薬を出す。まさにこうなると、当たるも八卦ではないが、薬が効けば儲けものというようなものである。

たとえば、あなたが頭脳労働者で、慢性胃腸病で悩んでいるとしよう。病院で胃の内視鏡検査をしても、レントゲンを撮っても異常なしといわれる。

ところでこの検査でわかるのは、胃の姿、潰瘍などである。確かに胃下垂などはわかる。しかし、胃が食べた物をドロドロに消化して、腸に送り込む機能をチェックしているわけではない。つまり、現代医学は肝腎かなめの機能の検査をしてないのである。

医師はレントゲン写真をみて、「ああ、あんたの胃はきれいだからなんともないですよ……」という。しかし、自律神経のバランスが崩れて発生している胃病は、この検査では絶対にわからない。たとえば、胃酸過多症などは、自律神経を調えない限り治らない。

よく胃酸過多症の人が胃薬を飲んでいるが、これは一時的に酸を中和しているだけで、根本的に治しているわけではない。胃というのは常に動いている。したがって、一時的に中和しても、またすぐに酸を分泌する。まして薬で酸をとりつぶせば、また酸をそれ以上に分泌することになるではないか。

ところが、自律神経を調整しながら同時に胃を治していけば、胸焼けなどは起こさなくなるのである。

 

私もかつて、胸焼けして焼き芋が食べられなかった。しかし、いまでは苦もなく食べることができる。これも交流磁気治療器で、胃だけでなく自律神経を含めて全身が活性化されてきたためである。

現代の食生活は誤っている

だが私は、私の開発した交流磁気治療器がすべてだ、万能だなどというつもりはない。

病気を治すのは、医師でもなければ薬でもない。

もちろん治療器でもない。

では、なにが病気を治すのかといえば、それは自然治癒力なのである。これについては、プロローグでも簡単に触れたが、大事なことなので書き加えておこうと思う。

 

私は全国をあちこちと飛び回って気づいたことは、圧倒的に多いのが子供の病気。とくに、ぜん息、湿疹、鼻炎に関する相談事が激増しているのである。

これはいわゆるアトピーなどと同様のアレルギー体質からきている。

この最大の原因は、肉、卵、牛乳、ハム、ソーセージ、チーズなど動物性タンパク質の過剰摂取である。

こんな食事で栄養のバランスがとれるわけがない。したがって血液、体液に力がない。しかも動物性タンパク過剰で血液は酸性化して、それで湿疹ができたり、小児ぜんそくになったりするのである。

 

私が自分の自然治癒力を高めよ、と強調するのは、交流磁気治療器を使っただけでも健康はつくれるが、食事を改善しながらこれを使うと、非常に早く回復するからである。

 

私が重度の糖尿病に悩んだことはすでに書いたが、そのときも食事(主食は玄米、副食は豆類、海草類、小魚、緑黄色野菜) と磁気治療で改善した。それほど食事というのは自然治癒力を高めるうえで重要なのである。

 

私たちが子供のころは、風邪を引いたときでもなければ玉子など食べさせてもらえなかった。それほど貧しい食生活だった。

確かに戦前の平均寿命は短かったかも知れない。しかし、それは医療制度の貧しさのために、乳児の死亡率が非常に高かったからである。

昔はとにかく、ごぼう、にんじん、芋、大豆等の野菜を中心に、副食として魚貝類を食べてきた。この食生活は栄養学的にも決して悪いものではない。

 

かつて、東北大学名誉教授で医学博士の近藤正二先生は、自ら日本全国の長寿村と短命村を捜し歩いて、つぶさにその食生活を調べて一冊の本にした。その本が『日本の長寿村・短命村』 (サンロード出版刊) である。

 

その調査でわかったことは、長寿村の人々は、多量の野菜(ことに、にんじん、かぼちゃ、いも類)を食べていたことである。しかもタンパク質は、必ずしも動物性のものでなく、大豆類 (トウフ、納豆) を毎日食べていれば、健康で長生きできると書いている。

その反対に、漁村などで魚を毎日食べていても、野菜不足の村は、ことごとく短命であることがわかった。

近藤博士は、大事なことは、これらの野菜を少量でもいいから毎日食べることだという。ところが現代人の食生活は重度の野菜不足。まさに日本全国、総短命村の食生活といっても過言ではない。

 

人間の身体というものは、ちょっと物足りないかな、ぐらいに食べるのがいいのである。

今のように、どこに行っても、お金さえ出せばなんでも食べられる豊かな時代は、かって日本になかったのだ。

その結果、欧米先進国だけにあった心臓病、糖尿病、腎臓病、肝臓病を引っ張ってきた。とくに日本人は、長い間、米穀・野菜類を主食として育ってきた草食 (農耕) 民族である。これには何万年という歴史がある。したがって、日本人の腸は、欧米人のそれと比べて一般的に長い。そのため肉食をすると、消化物が腸の中で腐ってしまうのである。

腸の中で腐るのがなぜ悪いかというと、腸がそれを吸収しているからである。したがって血液が汚れてしまう。汚れた血液が体中を巡り、その結果、いろいろな障害が発生するのである。

人は生まれながらに誰もが自然治癒力をもっている。だがその自然治癒力も、食生活が悪ければ発揮することができないのである。

自然治癒力を高める交流磁気治療器

ところが、中には正しい食事をしても、いっこうに病気がよくならない人がいる。

その理由は、正しい食生活をしても、胃腸、つまり消化器等の悪い人は、しっかりした血液づくりができないためである。

よく、「やせの大食い」ということをいうが、人より多く食べても痩せている人というのは、食べたものが身につかないのである。胃腸に吸収力がないため、せっかく食べたものが血や肉にならずに体内を素通りしてしまうというわけだ。

こういう人に必要なのが交流磁気治療器なのである。

この治療器を使うことによって、弱った自然治癒力を高めてやるのである。

胃腸の弱い人は、毎食後三十分、この治療器で、胃に交流磁気を当ててやる。

そうすると、胃の消化吸収力が高まり、胃でよく消化されたものが、腸に入ってスムーズに吸収されるようになる。この腸で吸収されたものが血液の源になるのである。

その証拠に、食べ過ぎて苦しいときにこの治療器を胃に当てて、三十分抱いているだけで、胃の重苦しさがすーっと楽になっていくのがわかる。それこそ、私がいう、消化吸収力を助けるということなのである。

この治療器を毎食後三十分かけていると、めきめき体力がついてくるのがわかる。

体力がつくということは、たんに疲れないというだけでなく、皮膚の色、肌の色が変わってくるということでもある。

これは血液がしっかりしてくると同時に、体内循環がよくなった証拠でもある。

これが自然治癒力になるのである。

こうして胃腸を強化し、全身に交流磁気を当てて血液の流れをスムーズにしてやれば、ほとんどの病気が治っていくのである。

 

これは、眼、鼻、耳、歯、腎臓、肝臓、心臓、神経、骨等の病気でも同じである。私はこれまでに数え切れないほど、そういう実例をみてきている。

 

さらに、この磁気シャワーがなによりも威力を発揮するのが、骨折のときである。

骨折をすると、どんな場合でもギプスで固定し、骨が元のようにつくまでじっと待っている。

これが従来の治療法だった。

さらに骨がついても、筋肉が退化しているためにすぐ動かすことができない。かならずある期間リハビリをやらなければならない。これが現代の整形医学の常識である。

しかし、交流磁気をギプスの上からかけ続けていると、ギプスの下の筋肉が使われているのと同じ状態に保たれる。

つまり血液循環がよくなって、使っているような効果がある。したがって、ギプスがとれたときには、足の骨折ならすぐ歩けるし、肩の骨折でもすぐに動かすことが可能になるのである。

従来の療法だと、肩の骨折などはギプスをとった後で、大変な訓練をやらなければならなかった。ところがギプスの上から毎日磁気シャワーをかけているだけで、このリハビリが必要なくなるのである。

 

交流磁気が身体の深部に入ると、機能低下を起こしている内臓諸器官の毛細血管の血行を促進し、それと同時に、細胞も刺激され活性化するので弱った胃腸、肝臓、腎臓、膵臓、心臓、骨等の、薬では容易に回復しない器官も活性化させることができるのである。

脳や心臓などの患部にダイレクトに効果発揮

私がこの治療器の最大の特徴、と自負していることは、副作用の心配なしに、頭や心臓に直接かけることができるということである。

厚生省が発表した昭和三十年〜六十二年の「主要傷病別受療率の推移」を調べてみると、精神障害は年々増える傾向を見せている。

この精神障害の中でも、最近非常に多いのが「自律神経失調症」 である。強いストレスにさらされ、精神的疲労が積み重なると、自律神経失調症に陥る。

この病気は、最近では大人から子供にまでその範囲を広げている。そのうち親子で、自律神経失調症で悩む時代が到来するかも知れない。

 

疲労は、大別すると、肉体疲労と精神疲労にわけられる。肉体疲労は、食べるものをきちんと食べて、しっかりした血液をつくっていれば、これは眠れば治る。

ところが、精神疲労は睡眠をとっても容易にとれない。

 

ではどうすればいいか。

一番いいのは、運動して、精神疲労を肉体疲労に変換してしまう。今、現代人の多くがスポーツにいそしんでいるのは、無意識のうちに疲労の種類を変換していこうとする表れなのかもしれない。

 

だが自律神経失調症がひどくなると、そもそも運動する気力すらなくなってしまう。

このストレスが溜ってくると、最初に眠れなくなってくる。

人間の健康にとって大事なことは、快眠・快食・快便である。食べることも大事、出すことも大事だが、なによりも大事なことは睡眠である。

人間は食べなくてもある程度生き延びることはできる。しかし睡眠のほうは一週間眠れなければ死んでしまう。

 

よく生きるということはよく眠ることなのだ。眠るためには運動して精神的疲労を肉体的疲労に変えればいいのだが、重症の人や、年をとって足が悪くなった人は、それもままならない。

そんな人は、この交流磁気治療器を枕にして眠っていただく。そうすると頭の血行=脳の血行がよくなってくる。そうなると血液の流れがスムーズになり、自律神経が安定するというわけだ。

脳の治療で重要なこととは

脳の治療をするときに大事なことは、頸・肩のこりをとるということである。頸肩のこりをとらないで治療器を頭にかけると、頭がガンガンしたり、重くなったり、痛くなることがある。

 

なぜそうなるかというと、頭にかけると、脳の血液の流れがよくなる。そのとき頸・肩がこっていると、心臓から流れてきた血液が、頸・肩で滞留してしまい頭にスムーズに流れないからである。

ついでにいっておくが、頸・肩のこりというのは、諸病万病の引き金になる。脳の病気もそうであるが、眼でも鼻でも耳でも歯でも、頭の部分に流れる血液を阻害するのは、すべからく頸・肩のこりである。

 

頸・肩のこりは、自分の中指で押してみるとよくわかる。押して痛い人はこっている。

よく自分では肩こりはないという人がいるが、押して痛い人はこっていると思って間違いない。

そんな人は、まず頸・肩のこりをとる。

 

まず治療器を横にして、バスタオルか何かをかけて、肩が当たるようにして寝る。そして三〇分なり一時間、タイマーをかける。それでもとれなければ、もう一度かけてやる。連続でかけても大丈夫なので、そうやって肩のこりを先にとってから頭にかけると効果がより高まるのである。

現在の医療は、自律神経失調症と診断すると、単に精神安定剤を飲ませることで済まそうとする場合が多い。安定剤を飲むと、頭がぼやっとし、頭がぼやっとすれば、何にも考えないから精神が安定するだろうというのが今の治療法の考え方なのである。

 

しかし、それは間違いで、頭が冴えてくればこそ精神も安定するのである。

 

頭が明断さを失えば、身体は動かなくなる。常識で考えても頭がボンヤリしていいはずがない。第一、寝起きは悪くなるし、身体を動かすことも億劫になる。ただゴロゴロうたた寝しているような状態が、はたして健康といえるのだろうか。

 

まず頭の状態をきちんとしてやることによって精神も安定するということをぜひ知っておいて欲しい。

 

大切なのは全身の血行改善

体内の血液系統の中枢器官ともいうべき心臓の大きさは、ほぼ握りこぶし大である。これに対して血管の総延長は、約十万キロといわれている。赤道の全周がほぼ四万キロだから、単純に地球の二倍半の長さの血管が人体に張りめぐっていることになる。それだけの血管に、心臓一つの働きで、血液を流しきれるだろうか。

心臓から動脈を通じて下半身に血液を送り出す場合はまだよい。基本的には下に降りてくるだけだからだ。だが静脈を通じて心臓に戻ってくる場合はどうだろうか……

静脈を血液が上がってくるときは、太い方へ太い方へ押し上げてくる。血管全体が弁のようになって、逆流を防止しながら押し上げているのである。

つまり人間の身体は、全身が助けあって血液の流れをつくっているともいえる。

したがって病気というものは、全身の血行をよくしなければ治っていかないのである。

 

たとえば、膝に水が溜る。このとき膝だけに治療器をかけるより、全身の血行をよくして、さらに患部にかけてやると、はるかに早く治るのである。

それが最もよくわかるのが、心臓疾患である。普通は心臓の血行をよくすればいいだろうと考えがちだが、それでは駄目。

心臓を助けているのはくりかえすが全身だ。

全身の血行をよくしていかなければ、不整脈や心不全、心筋梗塞などの心臓病はよくならない。現代医学では残念ながらこの全身治療ができないのである。

現代医学は、あまりに細分化され、人間の全身を総合的に見て判断することができなくなっている。

 

眼は眼科。耳は耳鼻科。脳にしても脳神経科あり脳外科ありで、医師がすべて専門化されている。心臓、肝臓、腎臓、胃腸等についても、事情はすべて同じだ。

たとえば自動車なら、悪い部品を取りかえれば済むことだ。

しかし、人間の身体は全身の血管がつながって一緒になって、同じ血液が流れている。

したがってどこかの流れが悪くなって、そこだけ治療しても効果が上がらない。

便秘を軽んずべがらず

私はこれまでに何度となく頸・肩、腰のこりをとれといってきた。腰の重要性は知っている人でも、頸・肩のこりを軽視している人が意外に多いのである。

 

頸・肩のこりは、実は諸病の原因になる。その理由は、この部分の血液の循環の悪さが、脳の血液循環を悪化させ、自律神経失調症や脳疾患の原因になるからである。自律神経が乱れれば当然内臓の働きも悪くなる。頸・肩のこりのある人のほとんどが胃腸も弱い。

したがって、胃腸の弱い人が、そこだけを治そうとしても無理で、胃腸の治療と同時に、頸・肩のこりをとってやることである。

そしてもうひとつ大事なことは、便秘を解消するということである。これは人間の健康にとって、大きなマイナス要因になっているもののひとつだ。

この便秘というのは、男性よりも女性が多い。なぜ女性の方が多いかというと、女性の我慢強さが原因になっていることが多い。男は我慢が悪いので、催すとすぐトイレに飛んで行く。ところが女性は、ご主人が会社に行く、子供が学校に行くとかで、朝の便意をつい我慢する。

 

便意は、自律神経がトイレに行きなさいと教えていることだ。ところが、これに毎度毎度逆らっていると、いつか自律神経がこれを教えなくなる。つまり自律神経に狂いが生じてくる。これが習慣性の便秘をもたらしていく。

 

したがって便秘の場合は、治療器をまず頭にかけ、自律神経を調整してやる。そして、腹にかける。とくに左側を重点的にかけてやる。左側には大腸の下の方の部分があり、通常ここに便がたまっている。

 

人が一日に食べる食事を仮にテーブルに並べると大変な量になる。少なくとも日一回の排便は必要だということが実感できるに違いない。それを二日、三日とためていたら体調が狂うのも当然である。

 

そしてこれが重要なことだが、便秘が本来捨てるべきものまでを吸収してしまう。それが血液を汚し、腎機能を阻害し、動脈硬化の原因になる。さらに胃機能が悪化し、最後は腎臓そのものも硬化させたり、萎縮させたりする。

 

便秘症の人が交流磁気治療を始めると、ガスが驚くほど出るようになる。それは本当に自分でも驚くほどである。

女性はとかくこのガスを我慢してしまうが、遠慮せずにどんどん出すことである。

これも好転反応のひとつで、腸の働きが活発になっている証拠なのだから。

脳性マヒの赤ちゃんが見事に蘇った

平成元年六月、豊橋市で行った講演会が終了した時のことである。

男の赤ちゃんを抱いた若いご夫婦と母方の祖母がみえられた。相談の内容は、「この子(二歳三カ月) は、生まれたときから先天性脳性マヒと診断され、手も足もくたくた、首も全く座らず、食欲も余りなく、発育不全で治療方法は全くないといわれて、寝かせたまま育ててきました」ということで、「このような子供にも、磁気治療の効果はあるのでしょうか」ということであった。

私が男の子を抱いてみると、お話のとおりに手・足とも力が入らず、首も手でおさえていないと前か後ろに倒れてしまい、目もうつろであった。

「私の体験では、このような赤ちゃんは先天的なものではなく、お産の時の酸素欠乏が原因である場合が多いので、治療をしてみる価値が十分あります」と、いくつかの例をあげて説明した。

 

早速、三台の治療器を使って、一日十分・計八回の治療を始めてもらった。

 

三ヶ月後に再び豊橋を訪れた際、見せていただいたその赤ちゃんは、まだ十分とは言えないものの、生き生きとした周囲に対する反応を見せ始めていた。

そして、さらに一年治療を続けた結果、この子はなんと祖母に手を引かれて歩けるまでになったというのである。

ただふとんの上に寝ているだけだった子供が、磁気を頭にかけただけで、一年後に見事によみがえってくれた。

私は、いまさらながらこの仕事を続けてきて良かったと、しみじみ思った。

高齢化社会を生き抜く

老人の病気の中でも最大の問題は、痴呆対策がまったく準備されていないことである。

脳の血液は末端の毛細血管から流れが悪くなる。したがって古いことは覚えていても、新しいことは忘れてしまう。聞いたことをすぐ忘れたり、物忘れが多くなったということは、脳の老化が始まったということである。

自分で脳の老化に気付いても、さて自分でそれをいかに防止できるというのか。現在の医療が痴呆に対する有効な治療法を確立できないのは、小手先の対症療法に終始しているからだ。

 

痴呆症を防ぐには、脳の血流を良くしてやる。それに尽きる。

頭を中心にした全身交流磁気治療をすれば痴呆症の改善が可能なのだ。

 

また、痴呆症にならないために大事なことは、寝たきりにならないことである。

 

寝たきりになる理由は、膝が悪い、腰が悪い、気力が失くなって食欲がないなどが多い。ところが現在の医学はこれを治せない。

注射や薬で痛みだけを取ろうとする。

しかし、痛みをいくら投薬で麻痺させても、その根本を治療しない限り起き上ることはできない。

 

痛みというのは、老化して血液の流れが悪くなり、酸素や栄養の供給が悪くなったことを示している。ところが現代医学は、この血液の流れを見極められないのである。

自分の健康はしっかり自分で守る

我々は、現代医学の限界を知り、自分の身体は自分で守る覚悟をしなければ、これからの高齢化社会を乗り切ることはできない。

 

それには、正しい食事と強い胃腸をつくることがまず必要だ。これが満たされれば、しっかりした血液をつくることができる。

 

心臓から出た血液は、足の裏までいきわたる。そしてそこから心臓に戻ってくる。マラソンでいえば、折り返し点という大事な場所の一つが足の裏なのだ。その足の裏を刺激するのは血行の促進に絶大な効果がある。したがって歩くということは非常にいいことなのである。

 

交流磁気を足の裏にかけるのも同じ理屈である。歩けない人は、交流磁気を足の裏にかけることで、歩くのと同じ効果を得られる。

 

交流磁気治療器は健康のお手伝いをするものである。まず自分自身の心が病気に勝たなければ駄目だ。

ましてや医者や薬に安易に頼っていたら、死ぬまで健康とは無縁の人生を送るようになるだろう。

 

病気にはかならず原因がある。しかも、その原因をあなた自身がつくっていることが多い。したがって、その原因を取り除くのはあなた自身だということを、ぜひ肝に命じて欲しいのである。

 

 これまで医者がまったく治すことができなかった息子の薬害を、自分が開発した交流磁気治療器で治すことができた。

 「この薬を飲んでいると二十才まで生きられないよ」といわれていた息子が、五十才になった今、知恵の方は相変わらず一・二才程度のままだが、薬害からも解放され、ニコニコと元気に暮らしている。

医療ミスから、四回も開腹手術をした妻は、定期健診以外には病院の世話になっていない。八十歳を超えた今も、息子の介護をしている。

私自身は八十四歳になる今、現役で働いている。

 

その喜びは筆舌に尽くし難いものがあった。それと同時に、もっとこれを早く開発することができたら、息子を健常児として育てられたのではないかという悔いも残った。

 

世の中には息子と同じように苦しんでいる子供、同じような悩みを抱え、途方に暮れている親たちが数多くいるはずである。その親御さんたちの苦しみを、この治療器がすこしでも和らげてくれるのではないか……

このことに、私の残された人生をかけたいと思っている。

交流磁気治療の本!2013年1月25日発売

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「磁気治療が好き!ー心にも体にも優しい免疫も高まるエネルギー療法」
日下史章先生 上村晋一先生著
永野剛造先生 要明雄先生 川本和久先生にもご協力いただきました。
コスモの本より  1200円+消費税